(現在25連勝中の女傑ウィンクス。写真はコックスプレート3連覇時に撮影しました)

クイーンエリザベスⅡ世カップ2018(香港・シャティン)の予想です。

クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の出走馬は、日本からアルアイン、ダンビュライトが出走。地元の香港勢はタイムワープ、ピンハイスター、パキスタンスターらが迎え撃ちます。香港のシャティン競馬場芝2000mで行われるGI戦。このレースは勝負度C(自信度★★★☆☆ 妙味度★★★☆☆)を予定しています。

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ドバイミーティング以来の海外競馬です。今年からクイーンエリザベスⅡ世カップの施行日に昨年までは翌週に行われていたチャンピオンズマイル、チェアマンズスプリントプライズを移動させ、3つのG1をまとめて行う「チャンピオンズデー」として開催されることになりました。

年末に行われる香港国際競走と比較すると、欧州勢の参戦がないため、やや寂しい感じはありますが(この時期は欧州がシーズンインする直前なので参戦が難しいのでしょう)、日本勢にとっては同一日にG1が集中することで参戦もしやすくなりましたね。今後、スプリントやマイルの馬券も発売されそうですし、春の海外競馬の一大イベントとして定着しそうです。

クイーンエリザベスⅡ世カップが舞台となるシャティン芝2000mは個人的に相性が良く、

●2017年クイーンエリザベスⅡ世カップ
1着◎ネオリアリズム(2番人気)
2着▲パキスタンスター(3番人気)
3着○ワーザー(1番人気)

●2017年香港カップ
1着◎タイムワープ(3番人気)
2着○ワーザー(1番人気)
3着▲ネオリアリズム(2番人気)

と印上位3頭で的中。

今年のクイーンエリザベスⅡ世カップは8頭立ての少頭数ですが、意外と混戦ムードですし、馬券的にも面白い一戦になりそうです。

クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の予想と見解です

まずは展開面から考えてみたい。予想する隊列図は以下の通り。

◆クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の予想隊列図

逃げるのはタイムワープ。昨年の香港カップ、今年の香港ゴールドカップと逃げ切り勝ち。いかにも自分の形に持ち込めないと弱い逃げ馬で、ほかに逃げたい馬がいないのであれば、本馬がすんなりとハナに立つだろう(ただ内にダンビュライト、アルアインがいるので1コーナーまでに脚をやや使うはず)。

直後を追走するのは、ダンビュライトとアルアインの日本勢2頭。ポイントは2頭とも同一馬主(サンデーレーシング)ということ。香港カップの結果からタイムワープを楽に行かすと捕まえ切れないという印象が日本勢にはあるはずで、より前で勝負ができるダンビュライトはタイムワープに絡んでいくだろう。序盤からガンガンと競うことはなくても3~4コーナー付近からプレッシャーをかけて、レース全体が早めにペースアップするのではないか。

昨年のクイーンエリザベスⅡ世カップ、香港カップともに超スローペースだったが、今年のクイーンエリザベスⅡ世カップは持久力戦に近い形になりそう。最後までバテずに伸び続けられる馬に有利な展開になるだろう。それでは予想にいきましょう。本命は…

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香港ダービー馬ピンハイスターが強いはず

前走香港ダービーでは最後方から大外一気の差し切り勝ち。タイムワープがレコードをマークした香港ゴールドカップとの2ハロンごとのラップ(レースラップではなく、馬個別のラップ)を比較すると、

●香港ゴールドカップ(タイムワープ)
25.68-23.35-23.39-23.32-24.23(1分59秒97)

●香港ダービー(ピンハイスター)
26.91-24.53-24.84-22.91-21.99(2分1秒18)

とピンハイスターはラスト2ハロンが21秒99と逸脱。タイムワープのほうが序盤のペースが速かった分、上りが速くないのは当たり前だが、それでもタイムワープより2秒以上も速い上りをマークしたのは素直に評価していいだろう(昨年のスローペースの香港カップでもタイムワープ、ワーザー、ネオリアリズム、ステファノスなどすべて上り22秒台)。序盤のペースが速かったとしても脚色がそこまで衰えたとは思えず、序盤のペース次第ではピンハイスターも1分59秒台で走っていたかもしれない。

走るたびにレーティングを上げており、まだまだ伸び盛りの4歳馬。多頭数だと脚質的にリスクはあるものの、今回は8頭立ての少頭数。しかも鞍上がモレイラ騎手なら能力を素直に信頼したい。タイムワープ、パキスタンスターらとは未対戦も、過去の結果から香港ダービーで勝ち負けならクイーンエリザベスⅡ世カップでも勝ち負けが濃厚。前述の時計面も含めて好勝負必至と見た。

相手はパキスタンスターが面白い

昨年のクイーンエリザベスⅡ世カップでは勝ち馬ネオリアリズムからクビ差の2着に好走した馬。日本国内ではアルアイン、ダンビュライトより人気薄になりそうだが、ネオリアリズムと同等のパフォーマンスを見せたのであれば、アルアイン、ダンビュライト以上の能力の持ち主といっていいか。追って味があるタイプなので、ピンハイスターが差し切る展開なら本馬にも流れは向くだろう。

問題はレース中に自分から走るのをやめてしまうこと。前走チェアマンズトロフィーでもその悪癖が出てしまい、道中は鞍上が促しても進んで行かず。

◆チェアマンズトロフィー2018の向上面

それでも4コーナー付近から走る気を取り戻して集団にとりつくと、直線は大外ポツンから猛然と追い込んで4着。課題は残したものの、改めて能力の高さを示した一戦だった。レースぶりに危うさはあるが、昨年のクイーンエリザベスⅡ世カップ、今年の香港ゴールドカップでは前々で集中して走っており、馬群の中で競馬をすれば、気を抜かずに走れる様子。今回は枠順、メンバー的に馬群の中に収まるはずで、最後まで悪癖を出さずに走り切ることができるのではないか。能力通りのパフォーマンスを出せれば、勝ち切るだけの力はある。

3番手は実績を評価してタイムワープ

昨年の香港カップは展開に恵まれたが、今年の香港ゴールドカップではそれなりに淀みのないペースで逃げてレコード勝ち。直線は迫るワーザーとの叩き合いを制し、まさに自力でつかんだ勝利だった。今回は直後に日本勢の2頭がピッタリとマークし、楽な展開にはならないかもしれないが、香港ゴールドカップの内容から多少プレッシャーが厳しくても簡単にバテることはないか。前走チェアマンズトロフィーはワンターンの1600m戦。大敗したが、度外視していい。

日本勢のアルアイン、ダンビュライトは能力がほぼ互角。昨年の香港カップではタイムワープ、ワーザーの前にネオリアリズム、ステファノス、スマートレイアーが敗れており、アルアイン、ダンビュライトも楽な競馬にはならないだろう。勝ち負けするチャンスはあっても国内オッズだと人気先行になるので、馬券的には積極的に買うべきではないか。

最後にノーマークになりそうなゴールドマウントは押さえておきたい。昨年の香港ヴァーズでは勝ち馬ハイランドリールから0.6秒差の5着と健闘した馬。3着トーセンバジルとは0.2秒差で、トーセンバジルを基準に考えるとアルアイン、ダンビュライトと能力的に大きな差があるとは思えない。脚質的に展開次第であるが、ピンハイスターが後方から大外一気で突き抜けるのであれば、本馬にもチャンスが巡ってきていいだろう。

クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の印

◎⑤ピンハイスター
〇③パキスタンスター
▲①タイムワープ
△②アルアイン
△④ダンビュライト
△⑦ゴールドマウント

クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の買い目

ここは香港のピンハイスターとパキスタンスターの2頭軸で攻めます。パキスタンスターはビュイック騎手に乗り替わりになりましたが、マカヴォイ騎手よりプラスではないでしょうか。ある程度、位置を取りにいってほしいですね。

【本線】

3連複:◎ー○ー▲△△△(4点)

3連複でピンハイスター、パキスタンスターから印を打った馬へ。タイムワープ絡みは売れているので、アルアイン、ダンビュライト絡みを厚めに買おうと思います。

【ボーナス】

3連単:◎○→◎○⇔▲△△△(16点)

3連単で1着にピンハイスター、パキスタンスターが入り、印通りに決まる組み合わせです。ボーナスといっても本線が当たれば、こちらも当たる可能性が高いと見ています。

以上、クイーンエリザベスⅡ世カップ2018の予想でした。