【有馬記念2016予想考察】サトノダイヤモンドら出走馬分析
@h_r_p_studio さんの写真。)

有馬記念2016の予想考察です。

今回は上位人気に推されそうなサトノダイヤモンド、キタサンブラック、ゴールドアクター、サウンズオブアース、シュヴァルグラン、マリアライトの考察と、展開面から穴で面白そうな馬について書いていきます。

いよいよ有馬記念が迫って参りましたね。馬券的な意味でいえば、あまり勝負するレースではないですが、有馬記念はお祭りレースみたいなものなので、いち競馬ファンとして当たりハズレを抜きにして、純粋に楽しみたいなと思っています(もちろん当てたい!)。

個人的な有馬記念の思い出といえば、99年◎ツルマルツヨシでしょうか。当時、グラスワンダー、スペシャルウィーク、メジロブライト、テイエムオペラオーと錚々たるメンバーの中、直線半ばから先頭をキープ。あわや押し切るか?というレースでしたが、最後の最後にグラスワンダー、スペシャルウィーク、テイエムオペラオーに差されて4着に敗れました。今レースを振り返ると、完全に展開のアヤな感じで、追い出しをもう少し遅らせていれば、勝ち負けだったでしょう。鞍上、藤田伸二。懐かしいですねえ。

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有馬記念2016の有力馬分析

サトノダイヤモンド

池江師が「総合的に90点以上が取れるタイプ。ドラえもんで言えば“出来杉くん”」と例えるようにオールマイティー型。父からスピード、母からスタミナを受け継いでおり、なおかつ操縦性も高いのでとにかく崩れない。有馬記念は年によってペースがガラッと異なるが、その意味でいえば、どんな競馬になっても対応できそう。最大の焦点は古馬との力関係だが、菊花賞で寄せ付けなかったレインボーラインはジャパンカップで展開不向きながら6着。古馬一級戦に入ってもヒケを取らないだろう。菊花賞1着からの直行も王道ローテ。好勝負必至。

キタサンブラック

ジャパンカップは楽逃げだったが、直線入り口からゴールまでで後続勢との差は広がっており、見た目通りの完勝といえる内容。なにより完全なる前潰れだった宝塚記念で逃げて勝ち馬マリアライトからタイム差なしの3着に健闘。ドゥラメンテ引退後、古馬ナンバー1の地位にいるのは間違いない。有馬記念のカギを握るのは展開か。巷では「サトノノブレスがキタサンブラック潰しをする」と言われているが、キタサンブラックは控えても競馬ができるタイプで、サトノノブレスが早めに動いてもその影響をモロに受けるとは思えない(そもそも宝塚記念を見ても早めに動いたほうが直線は失速するはず)。負けるとすれば、昨年の有馬記念や大阪杯のように決め手ある馬に差されるパターン。スローペースで各馬が余力を残して直線に入る展開のほうが取りこぼしがある。

ゴールドアクター

ジャパンカップはキタサンブラックの直後で理想的な展開だったが、直線に入って伸び切れず。当時、馬体重は過去最高の504キロ。鞍上もレース後に「少し重かった」と述べていたように、数字通り重かったのだろう。昨年の有馬記念は494キロなので、10キロ前後絞れるかがカギになりそう。不安を挙げるとすれば、昨年の有馬記念がやや上手く行き過ぎたこと。今年も昨年の再現を狙ってインで立ち回りたいところだが、瞬時に加速できるタイプではないので、直線で馬群の後ろに入ってしまい、仕掛けがワンテンポ遅れたらそれが命取りになるかも。

サウンズオブアース

重賞で2着7回(うちG1が3回)がありながら、これまで勝利したのが未勝利とはなみずき賞という珍しい馬。ただ決して弱いわけではなく、昨年の有馬記念、今年のジャパンカップという大一番で2着に好走している。有馬記念はそもそもリピーター色が強いレースなので、今年も有力な1頭に間違いなさそう。不安な点は(強調材料でもあるが)、デムーロ騎手が勝ち行く騎乗をした時。前走ジャパンカップは末脚を上手く引き出しての2着。引き続きデムーロ騎手なら「相手はキタサンブラック1頭」と決め打ちして、早めに動く可能性は十分にありそうで、そうなった時に末脚が鈍って伸び切れず…というシーンはあるかもしれない。

シュヴァルグラン

アルゼンチン共和国杯で本命、ジャパンカップで対抗に推したように、個人的に能力を高く評価している馬。前走ジャパンカップは展開不向きの中、外からじわじわと追い上げて3着。やや消化不良で位置取り次第では2着に上がれたレースだった。差し馬にしては意外と操縦性が高く、阪神大賞典の勝ちっぷりを見ても、中山へのコース替わりでも心配はいらないだろう。弱みは自分でレースを作れないこと。福永騎手ならジャパンカップと同じような乗り方になる可能性が高く、14年4着ジャスタウェイのような負け方をいかにもしそう(特に外枠を引いたらいかにも差し届かずになりそう)。ペースは流れて欲しい。

マリアライト

エリザベス女王杯は1番人気6着と結果を残せなかったが、立ち回り勝負になってしまい、力を出し切れなかっただけ。秋2戦は結果を残せていないが、決して能力が衰えたわけではないだろう。今年のポテンシャル勝負になった宝塚記念を制しているように、同様の展開になれば、キタサンブラックを再び差し切る可能性も十分にある。ただ今回、宝塚記念ほどペースが厳しくなるかはやや疑問。マルターズアポジーの近3走はスローペースの逃げなので、マルターズアポジー、キタサンブラックがどちらが逃げたとしても、序盤~中盤のペースはそれほど上がらないか。シュヴァルグラン同様、ペースは流れて欲しい。

有馬記念2016で伏兵の台頭があるとすれば…

今年の有馬記念で伏兵の台頭があるとすれば、漁夫の利的に突っ込んでくるパターンしかない気がします。最も分かりやすい例でいえば、08年の有馬記念。当時、1番人気のダイワスカーレットが逃げ切る中、早めに動いたマツリダゴッホ、スクリーンヒーローが失速。2着には最後方でじっと待機していた14番人気アドマイヤモナークが入り、3着にも中団で脚を溜めていた10番人気エアシェイディが入りました。

香港カップのエイシンヒカリを見ても、武豊騎手はキタサンブラックも自分の競馬をするだけと思っていそうですし、早め先頭で押し切るパターンに持ち込むはず。ジャパンカップのゴールドアクター、リアルスティールがそうですが、キタサンブラックを早めに捕まえにいった馬が最後に止まるシーンは十分に考えられます。

そこで後方待機策で一発を狙いそうなのは、

デニムアンドルビー
ヒットザターゲット
ミッキークイーン

の3頭でしょうか。ただヒットザターゲットは昨年の有馬記念やこれまでのレースを見ても、そもそもの中山適性がなさそうなので(田辺騎手は怖いですが)、デニムアンドルビー、ミッキークイーンの2頭が面白そう。特にデニムアンドルビーは2年前の有馬記念で直線で前が壁になる不利がありながら、勝ち馬から0.4秒差の9着。ミッキークイーンと違って馬力のあるディープインパクト産駒なので中山も本質的に向いているはず。トゥザヴィクトリー、トゥザワールド、トゥザグローリーと近親に有馬記念好走馬も多く、血統的にも非常に魅力的な1頭です。

以上、有馬記念2016の予想考察でした。