(@h_r_p_studio さんの写真。)
秋華賞2017の予想考察です。
秋華賞2017の出走予定馬は、アエロリット、リスグラシュー、ディアドラ、カワキタエンカ、ラビットランらが出走。京都競馬場芝2000mで行われる3歳牝馬限定のG1戦です。
まずはいつも通り、先週の結果報告から。重賞は…
●サウジアラビアロイヤルカップ
1着×ダノンプレミアム(2番人気)
2着◎ステルヴィオ(1番人気)
3着△カーボナード(6番人気)
※当日に印変更
●毎日王冠
1着◎リアルスティール(3番人気)
2着×サトノアラジン(5番人気)
3着△グレーターロンドン(4番人気)
●京都大賞典
1着△スマートレイアー(4番人気)
2着×トーセンバジル(6番人気)
3着○シュヴァルグラン(1番人気)
7着◎ヒットザターゲット(11番人気)
※当日に印変更
でした。
残念だったのはなんといっても毎日王冠。
3連複は◎リアルスティール○ダイワキャグニーの2頭軸のみ買っており、直線半ばでは的中を確信したのですが、ダイワキャグニーがまさかの4着(重賞で最近こういうレース多すぎ…)。ダイワキャグニーの北村騎手は抜群の手応え過ぎて余裕かまし過ぎた気がしますね(苦笑)。切れる馬ではないのでソウルスターリングを交わして一気に突き放すべきだったと思います。
先週は平場の勝負レースもダメダメな結果に。久しぶりに完敗でした。ただ10月はまだ始まったばかり。気持ちを切り替えて今週からのG1シーズンに臨みたいと思います。今週からは3日間開催。2場で狙えるレースがないと1日面白くないので、対象レースが増える3日間開催のほうが個人的には好きです。
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秋華賞2017の予想のポイント
その1.中団から末脚を伸ばせる馬が有利
秋華賞といえば、オールドファンにとってはブゼンキャンドル=クロックワークの大波乱、ティコティコタックのイン強襲など、波乱のイメージが強いかもしれませんが、近年は圧倒的に強い馬が強い競馬をするレースが多くなっています(以下参照)。
12~16年の勝ち馬はすべて1~3番人気。
二ケタ人気で3着以内に好走したのは13年15番人気3着リラコサージュのみです。
なぜ堅い決着が多くなったのかを説明するのは難しいですが、近年の秋華賞は前半から流れることが多く、かつ速い上りも求められるという純粋なポテンシャルが問われるレースになっているからかもしれません。以下は過去5年の前後半の1000mと上りのタイムです。
16年59.9-58.7(34.4秒)
15年57.4-59.5(35.3秒)
14年58.0-59.0(35.3秒)
13年58.9-59.7(35.5秒)
12年62.2-58.2(35.2秒)
12年と16年は後傾ラップですが、12年はラスト1000mから早くもペースアップ。16年もラスト800mから一気に加速しており、仮にスローペースになってもペースアップのポイントが速くなることで、単純な立ち回り勝負や加速力勝負になりません。
有利なのは中団から末脚をしっかりと伸ばせる馬。
前に行き過ぎるとハイペースに飲まれたり、スローペースでもペースアップのポイントが速くなることで早めに脚を使わざるを得ない展開になりがち。逆に後ろで悠長に構えていては京都芝2000mは内回りで時計も速いので、どんなに能力が抜けていても直線だけでごぼう抜きはできません。道中で中団くらいに収まる追走力がありつつ、速い上りにも対応できるような馬が結果を残しやすいレースといえるでしょう。
その2.ディープインパクト産駒の天下
次に血統面を見ていきましょう。
過去5年の秋華賞3着以内馬の血統は以下の通りです。
一言でいうと、ディープインパクト産駒の天下。
特に連対馬は10頭中6頭がディープインパクト産駒でした。ディープインパクト産駒以外の4頭はヴィクトワールピサ、マンハッタンカフェ、ハーツクライ、スズカマンボ産駒。つまり連対馬はすべてサンデーサイレンス系です。
秋華賞はペースが流れつつ、最後の加速力も問われるので、現代日本競馬に最もマッチしたサンデーサイレンス系、特にディープインパクト産駒が強いのかもしれません。
そのほかではミスプロ系のキングカメハメハ産駒、エンパイアメーカー産駒から好走馬が出ていますが、ノーザンダンサー系からの好走馬は1頭も出ていません。
秋華賞2017の予想オッズ
予想オッズも書いていきます。
人気 | 馬名 | 単勝オッズ |
---|---|---|
1 | ファンディーナ | 4.6 |
2 | リスグラシュー | 5.1 |
3 | ディアドラ | 5.6 |
4 | アエロリット | 6.1 |
5 | ラビットラン | 9.2 |
6 | カワキタエンカ | 13.5 |
7 | モズカッチャン | 15.0 |
8 | レーヌミノル | 21.2 |
9 | ミリッサ | 24.5 |
10 | ポールヴァンドル | 30.3 |
今年の秋華賞はいい意味で主役馬不在の混戦ムード。前哨戦のローズステークスが波乱の結果でしたから秋華賞ではオッズが非常に割れそうですね。
1番人気はファンディーナ。度肝を抜くフラワーカップの圧勝劇から皐月賞1番人気7着、ローズステークス1番人気6着と人気を裏切っていますが、ローズステークスは馬体重から余力残しの仕上げでしたし、あの敗戦だけで人気が一気に落ちることはないでしょう。なんだかんだ人気のある馬ですし、馬券の軸はリスグラシューのほうが売れると思いますが、単勝はファンディーナのほうが支持されると見ています。単勝は4倍台後半と予想します。
2番人気はリスグラシュー。デビュー以来、オークスを除けば、複勝率100%。そのオークスは決してスムーズなレース運びではなかったですし、崩れたことが一度もないといっていいレベル。ただどうも勝ち切れないというか、ハーツクライ産駒らしく決め手に欠ける面があるので、アタマで買う人は少ないか。連軸系はこちらが1番人気になると思いますが、単勝は5倍台前半に収まるでしょうか。
3番人気は勢いに乗るディアドラか。紫苑ステークスは昨年から重賞に格上げされて、その昨年の秋華賞は紫苑ステークス組がワンツーフィニッシュ。ローズステークスが波乱の結末でしたから紫苑ステークスで人気を背負って勝利を収めた本馬は素直に評価されるでしょう。単勝は5倍台後半と見ています。
以下、アエロリット、ラビットラン、カワキタエンカ、モズカッチャン、レーヌミノル、ミリッサ、ポールヴァンドルあたりが続くでしょうか。本当に大混戦になりそうですね。
秋華賞2017のイチオシ馬は…
今年は本当に難解な印象。正直、同じメンバーで10回やれば、5回くらいは勝ち馬が異なるのではないでしょうか。大きく勝負するレースではないですが、馬券的には面白い一戦といえそうです。
とりあえず1ついえるのは、ローズステークスで本命を打った◎ラビットランは消しに近い評価にします。ポテンシャルはこのメンバーでもトップクラスですが、レースセンスが致命的になく、コーナー4回ではその力を出し切れずに終わるはず。中京、阪神では上り最速で勝利を収めていますが、同じ上り33秒台でも中京と阪神で求められる適性と京都で求められる適性は違いますからね。簡単にいうと、京都のほうが字面以上にスピードが要求されるので、Tapit×Dixieland Bandという典型的なポテンシャル型の本馬にとっては近2走のような速い上りはまず繰り出せないでしょう。
現時点で買いたい馬を1頭だけ挙げるとすれば、
ポールヴァンドル
です。
実は近親に秋華賞馬のファビラスラフインがいる血統。紫苑ステークスではディアドラに負けましたが、京都の高速馬場のフルゲートでより安定して力を発揮できるのはハービンジャー産駒のディアドラよりダイワメジャー産駒の本馬でしょう。530キロ近い大型馬ながらダイワメジャー産駒らしく手先の軽さがあり、馬込みでも問題ないタイプ。どんな競馬でもできて意外と速い上りにも対応できそうなので、秋華賞の条件には合っている気がします。三浦騎手にはぜひ紫苑ステークスのような溜める競馬を試みて欲しいですね。鞍上もそろそろG1勝利があってもいい気がします。
以上、秋華賞2017の予想考察でした。