TCK女王盃2023の予想です。

TCK女王盃2023の出走馬は、JRAからヴァレーデラルナ、テリオスベル、プリティーチャンス、ナンヨーアイボリー、グランブリッジが出走。地方勢は、コスモポポラリタ、マルカンセンサーが迎え撃ちます。大井競馬場1800mで行われるJpnIII戦です。このレースは勝負度C(自信度★★★☆☆ 妙味度★★★☆☆)を予定しています。

ここは地方のスピーディキックがJRA勢の牝馬をなぎ倒すのを楽しみにしていたのですが、なんとここをパスしてフェブラリーステークスに参戦表明。それはそれでどこまで通用するのか今から楽しみではあります。

※メルマガ読者の方は月曜日に配信した「先週の重賞回顧」内にパスワードが掲載されています。

TCK女王盃2023の予想です

かつては波乱含みの条件だった大井1800mの牝馬限定のダートグレード。

17年JBCレディスクラシックでは○ララベル→◎プリンシアコメータ→×ラインハートで3連単134万馬券が飛び出すと、翌18年レディスプレリュードでも3連単100万超の決着。

TCK女王盃に目を向けても、19年にビスカリア(6番人気)→マルカンセンサー(9番人気)→ラビットラン(1番人気)で決着し、3連複4万、3連単99万馬券の高配当が飛び出した。

ところが19年レディスプレリュード以降、同条件の3連複配当はすべて20倍台以下。3連単万馬券はわずか一度しか出ていない。

以前に比べると、牝馬限定のダートグレードに出走するJRA勢の層が厚くなった印象があり、極端な波乱は起こりにくくなったのだろう。

今年のTCK女王盃は7頭立ての少頭数。地方勢の2頭はどう考えても分が悪く、実質的にJRA勢の5頭立てのレースと言っていいだろう。それでもオッズはそれなりに割れそうで、買い方次第ではしっかりと回収できるレースになるのではないか。それでは予想にいきましょう。本命はアタマで買いたい…

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プリティーチャンスが大井1800mで躍動する

2走前のレディスプレリュードではテリオスベル、ショウナンナデシコらを外から鮮やかに差し切って勝利。前走JBCレディスクラシックでは5着に終わったが、盛岡ダートの経験がないC・デムーロ騎手が直線で伸びづらい内に入ってしまい、前を捕らえ切れず。レース自体も先行なだれ込みに近く、追い比べでこそ強さを発揮する本馬には不向きなレースだった。今回は本馬の良さが存分に生きる大井1800m。鞍上は超積極騎乗がウリのムルザバエフ騎手で(テリオスベルがマクッてくる向上面まではおそらく逃げるヴァレーデラルナの外目2番手になりそう)、早めに動き過ぎる心配はあるが、逆に馬自身の脚を使い切ってくれる安心感はある。ここはダートグレード2勝目のチャンスと見た。

相手はグランブリッジが堅実駆けだろう

デビュー以来、ダート1700m以上では【4.2.2.0】が示す通り、どんな競馬にも対応できるのが本馬の強み。近2走は今回、出走しているヴァレーデラルナ、テリオスベルに敗れているが、JBCレディスクラシックはコース取りを考えると勝ち馬ヴァレーデラルナと互角の内容、クイーン賞は1番人気に推されていたショウナンナデシコを目標にした結果、勝ち馬テリオスベルを楽に行かせ過ぎただけで、あの2馬身差は展開ひとつで十分に逆転可能な範囲と言えるだろう。今回はハナに立つと後続の目標になるヴァレーデラルナ、向上面でマクリを打つのが好走への絶対条件であるテリオスベルに対し、本馬は枠の並び的にプレッシャーが少なく、自由自在に動けそう。何より鞍上がダートグレードの番人・川田騎手で、ここは堅実駆けと見ていいだろう。ゴール前は先週の東海ステークスと同じく、ムルザバエフ騎手vs川田騎手の追い比べになるのではないか。

3番手はJBCレディスクラシックで本命に推したヴァレーデラルナ

前走JBCレディスクラシックでは

目下3連勝でオープンクラス入りを果たした3歳牝馬。今回がオープンクラス初挑戦でいきなりのJpnI戦。常識的には厳しいものの、3歳牝馬でダート1800m以上の3勝クラスを制したのは90年以降でわずか4頭しかいない。

◆3歳牝馬でダート1800m以上の3勝クラスを制した馬(90年以降)

ちなみにヴァレーデラルナを除く3頭の次走成績は

シアトルブリッジ…次走G3の平安ステークスで2着。勝ち馬オースミジェットはダートグレード7勝の実力馬。

ユーフォリア…次走オープン特別のガーネットステークスで2着。1、3着馬はフェブラリーステークスで4、5着に善戦しており、ハイレベル戦だった。

チェリーコウマン…次走G3のウィンターステークスで1着。ウィンターステークス連覇中で前年のフェブラリーステークス勝ち馬ナリタハヤブサらを退けて勝利した。

で3頭のうち2頭が次走で古馬混合のダートグレードで連対を果たし、もう1頭も次走でオープン特別で2着。

3歳牝馬でダート1800m以上の3勝クラスを勝利するのは歴史的に至難の業で、それをクリアした馬であれば、次走ダートグレードで即通用レベルと言っていいのではないか。

ましてヴァレーデラルナの場合、3勝クラス勝ちがあれば通用する牝馬限定のダートグレード。JpnIとは言え、いきなり勝ち負けに持ち込んでも驚けないだろう。

またトルマリンステークス自体、2着シダーが次走赤富士ステークスで3着に好走し、3着ジュディッタが次走西脇ステークスを勝利するなど、牝馬限定戦でもメンバーレベルが高かった。ここは一気に牝馬ダートグレード路線の主役に躍り出ると見た。

と書き、予想通り3歳で牝馬ダートグレード路線の頂点に。

ここも当然有力だが、前走JBCレディスクラシックは鞍上の岩田望来騎手の1コーナーまでの入りがとても上手く、そこで勝負アリでもあった。今回は2番ゲートに入り、隣のテリオスベルがテンにダッシュがつかないことを考えると、自然とハナに立たされそう。決してハナに立つことが悪いわけではないが、後続の目標になるのは間違いなく、圧倒的な能力があるわけではないことを考えると、直線で体勢的に有利な外の馬に追い負けするかもしれない。

最後にテリオスベル。前走クイーン賞はスタート後にハナに立ったリネンファッションが道中でハナを譲ってくれたことで、実質的にマイペースの楽逃げに。2番手を追走していたショウナンナデシコは4コーナー手前で脱落し、そのショウナンナデシコを目標にしていたグランブリッジは仕掛けが遅れたことで、これ以上ない展開だった。今回は道中にマクリを打っても、ハナに立っているだろうヴァレーデラルナがJBCレディスクラシックのように内から張ってくれば、マクリ切れずに外々を回らされる可能性があり、難しい立ち回りを強いられるのではないか。

TCK女王盃2023の印です

◎⑤プリティーチャンス
○⑦グランブリッジ
▲②ヴァレーデラルナ
△③テリオスベル

1番コスモポポラリタ…前走金盃トライアルでは牡馬の強豪相手に2着に好走するも、2走前のクイーン賞のレースぶりを考えると、JRA勢相手に通用するとは思えない。

4番マルカンセンサー…19年TCK女王盃2着馬も、ピークを過ぎたのは明らか。このメンバーでは1頭でも交わせたら立派だろう。

6番ナンヨーアイボリー…2走前の霜月ステークスでは上り最速の脚を繰り出し、全日本2歳優駿勝ち馬でこれからのダートグレードで活躍しそうなドライスタウトから0.5秒差の6着。当時のパフォーマンスだけを考えるなら、このメンバーでも決して侮れないが、420キロ台の小柄な牝馬でタフな地方ダートに合うイメージが湧かない。距離延長も当然マイナスだろう。

TCK女王盃2023の買い目です

ここは先週の東海ステークス同様、ムルザバエフ騎手vs川田騎手の戦いになると見ているので、その2頭から印を打った馬へ流します。

【参考買い目】

3連複:◎ー○ー▲△(2点)

3連単:◎→○⇔▲△(4点)

馬券はまず3連複でプリティーチャンス、グランブリッジから印を打った馬へ。あとはボーナス3連単でプリティーチャンスが勝ち、グランブリッジが2、3着に入り、相手にヴァレーデラルナorテリオスベルが入る組み合わせを買います。

以上、TCK女王盃2023の予想でした。