@h_r_p_studio さんの写真。)

ジャパンカップ2017の予想考察(外国馬診断)です。

今年のジャパンカップに出走予定の外国馬はアイダホ、イキートス、ギニョール、ブームタイムの4頭。

アイダホは凱旋門賞で本命を打ち、ブームタイムはコーフィールドカップ→メルボルンカップと現地観戦。自分的に少し思い入れのある馬が集まりましたね(笑)。果たしてこの中から好走する馬が出てくるのか考えていきたいと思います。

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ジャパンカップ2017の外国馬分析

まず初めにジャパンカップにおける外国馬の成績から見ていきましょう(以下参照)。

◆ジャパンカップにおける所属別成績(過去10年)

ご覧の通り、過去10年で外国馬は42頭が出走して【0.0.0.42】という悲惨な成績。

苦戦している背景には、ジャパンカップに出走する欧州勢のレベルが下がったこと、そして日本馬が単純に強くなったことが挙げられます。

ジャパンカップ創設当初~2000年前後までは大物外国馬の参戦がありましたが、近年、ジャパンカップに出走する外国馬は欧州の二流、三流どころ。欧州勢は香港国際競走に照準を合わせるケースが目立ち、ジャパンカップを使って香港国際競走ではハードなスケジュールなので、ジャパンカップを避ける傾向があります。

また日本馬が強くなったのも大きな要因。香港国際競走、ドバイミーティングなどの結果を見ても、いまや日本馬は世界最高峰のレベル。そんな状況の中、欧州トップクラスの馬がジャパンカップに出走しても簡単に好走できるわけではなく、まして二流、三流クラスの馬であれば、基本的に歯が立ちません。

以上のことからジャパンカップにおいて外国馬は基本的に用なしといえる状況になっています。ただそれはあくまでも一般的な見解。近年の外国馬はそもそも人気にならないので、好走する馬を見抜ければ、リターンが大きそう。ここからは今年のジャパンカップに出走予定の4頭について好走の可能性を探っていきます。

ギニョール(Guignol)/レーティング119

前走バイエルン大賞で連覇を達成。脚質的にはキタサンブラックに似ており、前に行って二枚腰を使って粘り込むタイプ。近2走はイキートスに先着を果たしており、そのイキートスが昨年のジャパンカップで見せ場を作ったのであれば、本馬も上位争いしても不思議ではないか。

父Cape CrossはDanzig系の種牡馬。06年には同産駒のウィジャボードがジャパンカップで3着に好走している。人気がないなら押さえても良さそう。

アイダホ(Idaho)/レーティング119

凱旋門賞で本命に推した思い出の馬。国内オッズでは12番人気と低評価だったが、逃げてそれなりに見せ場を作っての8着。勝ち馬エネイブルが予想以上の好ポジションから早めに抜け出したことで、本馬にとってはキツい展開だった。4走前のキングジョージではイネイブル、ユリシーズに次ぐ3着。能力はそれなりに高い。

問題は日本への馬場適性だが、全兄ハイランドリールは欧州より時計が出やすいアメリカや香港で活躍した馬。本馬も時計が出る馬場は合うかもしれない。凱旋門賞で本命に推したからではなく、もう一度狙う価値はありそう。

イキートス(Iquitos)/レーティング118

昨年に続いて2年連続での出走。その昨年は18頭立ての16番人気と全くのノーマークだったが、蓋を開けてみれば、勝ち馬キタサンブラックから0.6秒差、3着シュヴァルグランから0.1秒差の7着と大健闘。しかもスタートで出遅れ、直線では伸びないラチ沿いを通っており、レースぶりを考えると着順以上に評価していい内容だった。

今年は6戦して【1.4.0.1】。唯一、着外に敗れたのは凱旋門賞だが、立ち回り決着に近い形の中、外々を回って7着と見どころ十分。直線のコース取りひとつで掲示板以上はあっただろう。昨年のレースぶり、凱旋門賞の走りから人気薄で買わない理由は何もない。押さえたい1頭。

ブームタイム(Boom Time)/レーティング112


(コーフィールドカップのパドックにて撮影)

コーフィールドカップ、メルボルンカップと現地で見てきた馬。先に結論から申しますと、まずいらないでしょう。オーストラリアの中長距離路線は低レベルですし、コーフィールドカップは完全にハンデが生きたレース。JRAの1600万下でも勝ち負けできるかどうかのレベルだと思います。血統的には父Flying SpurがDanzigの系統なので、日本への馬場適性はありそうですが、それだけではさすがに買えないですね。

ジャパンカップ2017の外国馬総論

近年のジャパンカップの流れを考えると、外国馬から入るのはリスクが大き過ぎますが、ギニョール、アイダホ、イキートスに関してはそれなりに買える要素があり、人気がないなら押さえておく価値はありそう。特にハイランドリールの全弟アイダホ、昨年のレースぶりが良かったイキートスは面白いのではないでしょうか。

以上、ジャパンカップ2017の外国馬診断でした。