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チューリップ賞2017の予想考察です。
チューリップ賞2017の出走予定馬は、ソウルスターリング、リスグラシュー、ミリッサ、ダノンディーヴァ、アロンザモナなど。阪神競馬場芝1600mで行われる3歳牝馬限定のG3戦。1~3着馬に桜花賞への優先出走権が与えらえるトライアルレースです。
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チューリップ賞2017の予想のポイント
その1.決め手問われるも逃げ、先行馬に要注意
阪神芝1600mは一般的に決め手比べ(ポテンシャル勝負と言い換えてもいい)になりやすいコース。実際、先週のアーリントンカップは、上り1位→上り2位→上り3位をマークした馬がそのまま1、2、3着に入っており、阪神芝1600mらしい決め手比べのレースになりました。これが古馬のレースになると、能力差が接近するので、展開の影響を受けることがあるのですが(マイネルアウラート的な前残り)、2~3歳限定戦では能力差がハッキリしているため、阪神芝1600mらしい決め手比べになりがちです。
過去5年のチューリップ賞を見ても、上り最速馬は【3.2.1.1】(勝率42.9%、連対率71.4%、複勝率85.7%、単回収率627%、複回収率217%)と好成績。いかにも阪神芝1600mらしい決め手比べになっています。
しかし、チューリップ賞で大事なのは、「速い上りを出せる馬が強い」という分かり切ったことではなく、むしろ逆で「逃げ、先行馬の活躍が意外と目立つこと」。過去5年のチューリップ賞の結果を振り返ると、速い上りを出せる馬が強い一方、逃げ、先行馬もしばしば馬券に絡んでいることが分かります(以下参照)。
クロフネサプライズ→ウインプリメーラ→アユサンの行った行ったで決まった13年が象徴的ですが、その後も14年3着リラヴァティ、15年3着レッツゴードンキと逃げ馬が3年連続で3着以内に好走。
昨年は一見、差し、追い込み決着に見えますが、前々で立ち回った10番人気ラベンダーヴァレイが3着に好走し、2番手追走だった12番人気クィーンズベストが4着に健闘。昨年はシンハライト、ジュエラーがあまりにも強過ぎましたし、例年ならラベンダーヴァレイとクィーンズベストの前残りで決まっていたと解釈してもいいのではないでしょうか。
阪神ジュベナイルフィリーズや桜花賞よりも明らかに前残りが目立っているので、チューリップ賞は速い上りを出せる実力馬を素直に信頼する一方、伏兵の粘り込みにも注意したほうがいいレースといえるでしょう。
その2.3着以内馬はサンデー×ノーザンの配合が中心
過去5年のチューリップ賞の3着以内馬の血統を見ると、明らかにサンデー×ノーザンという配合の馬がよく好走しています。
そもそも現代の日本競馬ではこの組み合わせが主流なわけですが、それにしても頻繁に走っている印象。しかも人気馬だけではなく、過去2年は15年7番人気2着アンドリエッテ(父ディープインパクト×母父Silver Deputy)、16年10番人気3着ラベンダーヴァレイ(父ディープインパクト×母父フレンチデピュティ)と人気薄も好走しています。この配合で先行力のある馬がいれば、人気がなくても要注意といえそうです。
チューリップ賞2017の予想オッズ
予想オッズも書いていきます。
なお予想オッズはnetkeibaのではなく、独自で考えたものです。
人気 | 馬名 | 単勝オッズ |
---|---|---|
1 | ソウルスターリング | 1.9 |
2 | リスグラシュー | 3.6 |
3 | ミリッサ | 7.7 |
4 | ダノンディーヴァ | 12.1 |
5 | カワキタエンカ | 16.3 |
6 | アロンザモナ | 20.4 |
7 | エントリーチケット | 23.0 |
8 | ビップキャッツアイ | 47.6 |
9 | ハローユニコーン | 52.0 |
10 | レッドリボン | 70.1 |
今年のチューリップ賞は阪神ジュベナイルフィリーズの1、2着馬が参戦。ほかの馬は明らかに格下なので、この2頭が抜けた人気になるのは間違いないでしょう。
1番人気はさすがにソウルスターリングで決まり。リスグラシューとの能力差がそこまであるとは思えませんが、「無敗であること」と「脚質的に信頼度が高いこと」を踏まえると、やや抜けた1番人気になりそう。単勝は2倍前後と見ています。
続くのはもちろんリスグラシュー。阪神ジュベナイルフィリーズでは、ソウルスターリング2.8倍、リスグラシュー3.0倍と接近していましたが、阪神ジュベナイルフィリーズで負けた分、オッズはもう少し開きそう。脚質を考えても取りこぼしがあるならこちらと捉える人も多そうなので、単勝は3倍台後半くらいでしょうか。
問題はこの2頭に続く馬ですが、ブランドを考えるとミリッサでしょう。きょうだいにチューリップ賞で好走したリラヴァティ(14年3着)、シンハライト(16年1着)がいる血統。2戦目のエルフィンステークスで土がつきましたが、負けて強しだったのは明らかですし、負けたこと自体はほぼノーカウントと捉えられるはず。決め手だけなら上位2頭にヒケを取らないものがありますし、2強の逆転候補として単勝はそれなりに売れそう。7倍台前半くらいの支持を集めると見ています。
以下、デムーロ騎手騎乗のダノンディーヴァ、千両賞でアルアイン、キョウヘイと戦ってきたカワキタエンカ(いかにも玄人売れしそう)と続きそう。紅梅ステークスの1着アロンザモナ、2着エントリーチケットはレースレベルが疑問視されそうで、この2頭は普通に売れない気がします。
チューリップ賞2017のイチオシ馬は…
弥生賞と同じくこのチューリップ賞も買いたい馬がハッキリしているので個人的に買いたいレースになりそう。「意外と前残りが目立つこと」と「サンデー×ノーザンの配合がよく走っていること」を考えると、以下の馬はドンピシャな気がします。
カワキタエンカ
先行力ある脚質に鞍上が和田騎手なので、まず位置は確実に取れそう。しかも過去2年連続で穴をあけている父ディープインパクト×母父ヴァイスリージェント系という配合で、血統的にも買い要素満載です。
前走千両賞は3着に敗れましたが、1着アルアイン、2着キョウヘイなら仕方ない感じ。レース自体もタフな重馬場で、前々で運ぶ本馬にとっては苦しい競馬でした。ちょっといかにも狙い目過ぎて、玄人売れすると見ていますが、それでもミリッサ、ダノンディーヴァに続く5番人気くらいに収まるなら積極的に買いたいですね。
以上、チューリップ賞2017の予想考察でした。