年間回収率100%越えを達成するためにすべきこと。

まずそもそも回収率はどのようにして決まるのでしょうか。「そんなの予想の精度に決まってるだろ!」と思う方がいるかもしれませんが、実際は以下の通りです。

回収率=予想力×買い方力×メンタル

予想力、買い方力、メンタル。この3本柱が回収率を支えており、すべての力がないと年間回収率100%越えを達成できません。

私は週末が終わった後、読者の方々からメールを頂くことが多いのですが、私が大きくプラスになった時でも「マイナスでした」という連絡を頂くこともあれば、私がマイナスになった時でも「プラスでした」と連絡を頂くこともあります。

つまり同じ予想を使っても買い方力とメンタルで回収率は異なるわけです。

ではどのような買い方とメンタルを身につければ、年間回収率100%越えを達成できるのか。自分自身の経験を踏まえながら、買い方、メンタルのそれぞれについて書いていきます。

買い方について~いつ、いくら、どのように賭けるべきか~

1.いつ賭けるべきか~オッズの歪みを探す~

まず初めにいつ賭けるべきかについてお話しいたします。基本的にはレース直前が望ましいでしょう。私は在宅投票の場合、締め切りの1、2分前に購入しています。

直前に買う理由は分かると思いますが、オッズが動くからです。特に午前中のレースだと締め切り30分前と1、2分前では、オッズがガラッと変わります。

いくらAとBの馬連を買おうと思っても、馬連8倍に対し、ワイド4倍なら私は間違いなくワイドのみを買います。逆もしかりで、AとBのワイドを買おうと思っても、ワイド20倍に対し、馬連100倍なら私は馬連のみを買うことが多いです(ワイドを軽く抑える場合があります)。

理屈上は馬連はワイドの3倍、ワイドは馬連の1/3が妥当なオッズですが、実際の競馬ではオッズに歪みが生じており、必ずしもそうなりません。馬連と枠連でも馬連10倍、枠連12倍というケースはよくあります(先週の勝負度Cに指定した寿ステークスはジョルジュサンクとロードヴァンドールの馬連14.0倍に対し、枠連15.7倍でした。少頭数は全体的に枠連が盲点になりがち。昨年の東京大賞典は馬連より枠連、馬単より枠単のほうが配当が良かったです)。

「どちらがお買い得なのか」。常にこの意識をもって賭けるのであれば、馬券はレース直前に買うことが望ましいでしょう。

ただどうしても仕事や予定などで、朝一に買わないといけない場合もあるかと思います。そのような時はワイドか3連複かの選択に関しては、堅く収まりそうか、荒れそうかを判断基準にしたほうがいいでしょう。堅く収まりそうな時は賭けた分だけ戻ってくるワイド、荒れそうな時は配当が跳ねる可能性に期待して3連複がオススメです。

2.いくら賭けるべきか~身の丈にあった金額を~

次に「いくら賭けるべきか」についてお話ししましょう。私自身を例に挙げれば、私は勝負度に合わせて購入金額を以下のように分けています(JRAの場合)。

勝負度A…10000円以上
勝負度B…8000円
勝負度C…4000円
勝負度D…2000円
勝負度E…1000円以下

ただこの通りに賭けているかと聞かれれば必ずしもそうではありません。買いたい馬の馬体重の増減が激しかったり、急な馬場の変化があったり、オッズ妙味がなかった場合などは、購入金額を減らしています。

なによりも大切なのは身の丈にあった金額を賭けることです。競馬はハズれることが多いギャンブルです。1日、1週間単位で負けただけで、落ち込むほどの金額を賭けるべきではありません。

1日、1週間でいくらなら負けてもいいのか。そこから使える金額を決めて、1レースあたりにどれくらい賭けるか決めていきましょう。

3.どのように賭けるべきか~2つの必須テクニック~

最後は「どのように賭けるべきか」について。これは繰り返し書いていることですが、買い方の基本は「本線の重ね買い」と「ボーナス馬券」です。簡単に説明すると以下の通りです。

●「本線の重ね買い」とは、印上位で決まる組み合わせを厚めに買うこと。たとえば、本線が3連複◎ー○ー▲△△××(5点)だった時、◎-○-▲△△(3点)を重ねて買うこと。

具体例(浦和のゴールドカップ)
16年浦和ゴールドカップ的中画像

本線が1列目、重ね買いが2、3、4列目。下に行くに従って3連複の3列目を絞っているのが分かるかと思います。

●「ボーナス馬券」とは、ヒットの延長戦上にホームランを狙う買い方。たとえば、本線がワイド◎ー○だった時、ボーナスは馬連◎ー○や馬単◎→○など。

具体例(12月23日の阪神3レース)
161223阪神3レース的中画像

ワイドが本線、馬連と3連複がボーナス馬券です。

「本線の重ね買い」も「ボーナス馬券」も印上位で決まった時に払い戻しを爆発させるためのもの。さきほども書きましたが、競馬はハズれることが多いので、印上位で決まった時に一気に回収する必要があります。そのための必須テクニックが「本線の重ね買い」も「ボーナス馬券」です。

メンタルについて

競馬だけでなく、あらゆる勝負ごとにおいてメンタルは非常に重要です。いつだか忘れましたが、少し前にラグビー日本代表が強豪・南アフリカを破った時、女性のメンタルコーチなる存在がクローズアップされたことがありました。一流のアスリートであれば、そのようなメンタルコーチがいるのでしょうが、競馬はひとりでやろうが、大人数でやろうが、孤独な闘い。自分でメンタルをコーチングするしかありません。そこで以下では馬券を買うにあたっての重要な心構えについて書いていきます。

淡々と買う

淡々と買う。実はこれが簡単そうで難しい。なぜなら数レース連続でハズれると、「次もハズれるかもしれないと購入金額を下げたり」「次ですべて取り返そうとして購入金額を増やしたり」しがちだからです。1日1発勝負のギャンブルならそれもありでしょう。ただ私たちが目指しているのは年間回収率100%越えであり、その日に勝つことではありません。極端な話、毎週の回収率が90%程度で収まっているなら、その人は年間で考えた時、100%を超えられます。それはどこかで必ず◎→○→▲のド本線で決まるレースがあるので、そこで一気に回収できるからです(そのためには徹底して「本線の重ね買い」と「ボーナス馬券」を買うことが重要)。

競馬はどこで当たるか分かりません。昨年を振り返っても、一日の調子が悪いなーと思っていたところ、ドカンと大きな当たりがあったこともありました(昨年の潮騒特別や白井特別の特大ホームランも午前中から調子がいいなという感じではありませんでした)。

大切なのは、自分の決めた金額(さきほども書きましたが、状況に応じて金額を減らすことも大切です)を感情に流されず、淡々と賭け続けること。人間なので当たれば嬉しいですし、ハズれれば悔しいですが、一喜一憂してもすぐに気持ちを切り替えましょう。

当てにいくのではなく、当たりを待つ

競馬は年間で考えれば、実力がモノをいいますが、1日、1週間単位で見ていくと、どうしても運に左右されます。先週でいえば、まさにフェアリーステークスがそう。4着ジャストザマリンが粘っていれば、大幅プラスで終えられましたが、ハナ差されたことでマイナスに。このようなことは日常茶飯事で、その週をプラスで終えられるか、マイナスで終わるかは、紙一重だったりします。

だからこそ大切なのは当たりを待つ姿勢です。競馬はそもそも的中率を競うゲームではありません。しっかりとした予想、買い方をしていけば、当たりは向こうからやってくるもの。あと少しのところで大回収だった時は嘆きたくなりますが、大きなハズレは次の大きな当たりだと思って、心を落ち着かせましょう。

特大ファールの後こそ警戒せよ

これは最近考えていることのひとつです。野球ではよく「特大ファールのあとの三振」という言葉を使いますが、競馬も同じかもしれません。特大ファールとはギリギリ、ホームランにならなかったファール。競馬でいえば、あと少しのところでハズれてしまった馬券です。

たとえば午前中にワイド1点買いを3回して、2-4着、3-4着、1-4着と続いたとしましょう。3回ではなく、2回惜しいケースがあった時でもいいでしょう。こういう時はだいたい午後、当たりません。午前中、予想は間違っていなくても運に見放されたレースが続くと、午後はそもそもの予想が間違っているというケースが多くなりがち。予想はそんなに当たるものではないですし、惜しい予想が続いた時こそ冷静になるべきです。

以上で本日のコラムを終わります。

2017年最初の週は残念な結果でしたが、2017年はまだ始まったばかり。私自身も質の高い予想を提供できるように頑張って参ります。そして2017年の最後には笑っていられるように頑張っていきましょう!