かしわ記念2021(船橋)の予想です。

かしわ記念2021の出走馬は、JRAからタイムフライヤー、カフェファラオ、ワイドファラオ、インティ、ソリストサンダー、サンライズノヴァが出走。地方勢は、サルサディオーネ、ワークアンドラブ(以上、大井)、ミューチャリー、カジノフォンテン(以上、船橋)らが迎え撃ちます。船橋競馬場1600mで行われるJpnI戦です。このレースは勝負度C(自信度★★☆☆☆ 妙味度★★★★☆)を予定しています。ここは馬券的にも買いがいのある一戦になりそうです。

※メルマガ読者の方は月曜日に配信した「先週の重賞回顧」内にパスワードが掲載されています。

過去5年のかしわ記念は…

●20年(【かしわ記念2020予想】船橋1600mのJpnI戦です
1着○ワイドファラオ(6番人気)
2着▲ケイティブレイブ(5番人気)
3着△サンライズノヴァ(3番人気)
4着◎アルクトス(4番人気)

●19年(【かしわ記念2019予想】船橋1600mのJpnI戦です
1着◎ゴールドドリーム(2番人気)
2着○インティ(1番人気)
3着△アポロケンタッキー(7番人気)

●18年(【かしわ記念2018予想】船橋1600mのJpnI戦です
1着△ゴールドドリーム(2番人気)
2着▲オールブラッシュ(6番人気)
3着◎インカンテーション(1番人気)

●17年(【かしわ記念2017予想】船橋1600mのJpnI戦です
1着▲コパノリッキー(2番人気)
2着△インカンテーション(5番人気)
3着◎モーニン(3番人気)

●16年(【かしわ記念2016予想】モーニンやソルテらが出走します
1着◎コパノリッキー(3番人気)
2着△ソルテ(6番人気)
3着△ベストウォーリア(5番人気)

と得意なレースと言っていいでしょうか。

昨年は伏兵のワイドファラオ、アルクトスから行った行ったを狙い、アルクトスが僅かに残れずで涙を飲みましたが、1番人気ルヴァンスレーヴ、2番人気モズアスコットともに軽視というのは正解で、実際にド縦目でしたし、レースのおおまかな見立てとしては間違っていなかったと思います。

今年は混戦ムードですが、本命は割とすんなり決まりました。波乱の余地は大いにあると思うので楽しみです。

かしわ記念2021の予想と見解です

ゴールデンウィーク最後のダートグレードにして最大の注目レース・かしわ記念。

強い馬が強いレースをする帝王賞や東京大賞典とは異なり、船橋1600mというトリッキーなコースで行われるゆえ、実力馬があっさりと負けるのがかしわ記念の特徴だろう。

昨年がまさに象徴的で、立ち回り上手で逃げの手を打ったワイドファラオと船橋のダートグレードで勝利経験があったケイティブレイブのワンツーフィニッシュ。一方、船橋未経験ながら1、2番人気に推されていたルヴァンスレーヴ、モズアスコットはともに馬券圏外に沈んでいった(以下参照)。

◆20年かしわ記念の結果

船橋へのコース適性があるかどうか。これがかしわ記念を占う意味で重要なポイントだろう。

その上で今年は展開も大きなカギを握りそう

メンバーを見渡すと、内からサルサディオーネ、ワークアンドラブ、ワイドファラオと是が非でも逃げの手を打ちたい馬が3頭。加えてカフェファラオ、カジノフォンテン、インティと前々で立ち回りたい実力馬も多く、スローペースで流れた昨年のかしわ記念とは真逆の展開になるのではないか。

◆今年のかしわ記念の隊列予想図

隊列予想図は上の通り。内からサルサディオーネが是が非でも出していき、直後にワークアンドラブが追走。被せる形で外からワイドファラオが位置を取りに行くだろう。

カジノフォンテンはおそらく3列目まで位置を落としそうで、外にインティ。ただインティは19年かしわ記念のように3コーナー手前からロングスパートを打つ可能性は十分にある。

カフェファラオはスタート次第だが、中団の内という難しい位置になるのではないか。2列目になるとしても、外からのプレッシャーを受けるだろう。

ペースはミドル~ハイペースも、3コーナー手前では早くも隊列が入れ替わる、前へ前へ比重がかかった展開になりそうだ。

船橋へのコース適性と今年の展開を考えると、買いたい馬は1頭に絞られる。それでは予想にいきましょう。本命はアッと驚く…

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ミューチャリーの悲願のG1初制覇があっていい

船橋所属ながら船橋のマイル戦に出走したのは一度のみだが(2歳時のサプライズパワー・メモリアル1着)、川崎1500mで行われた鎌倉記念の圧勝劇や昨年の大井1600m内回りで行われたマイルグランプリの豪快な差し切りを見ると、コーナー4回で上りがかかるマイル戦がベスト条件と言っていいだろう。

古馬になってからはダートグレードでJRA勢の前に苦汁をなめているが、本馬にとって距離が長い昨年のJBCクラシックで4着に健闘し、東京大賞典では勝ち馬オメガパフュームから0.2秒差の5着。本馬が最も力を発揮しやすい条件に変われば、馬券圏内に届いても何ら不思議ではないだろう。

またそう強く思わせるのは前走フェブラリーステークスの走り。苦手なスピード勝負かつ内が伸びる馬場の中、外からじわじわと差を詰めており、改めて本馬のポテンシャルの高さを再確認させられるレースだった。今回の舞台は待ちに待った地元の船橋1600m。カフェファラオ、インティとの逆転も決して夢物語りではない。

あとは展開予想通り、レースの比重が前に前にかかってくれれば、直線で大外から御神本騎手がすまし顔でJRA勢を撫で切るはずだ。

最大のライバルはインティだろう

前走フェブラリーステークスは内枠で出遅れたのがすべて。直線では大外に持ち出してよく伸びていたが、追って味があるタイプではない上に外が伸びない馬場だったので、むしろよく6着まで追い上げたと言える内容だった。今回は7枠10番と理想的な枠順。最悪出遅れたとしても、リカバリーが利きやすい。

どうも快速逃げ馬のイメージが強いものの、これまで好位差しの形でも結果を残しており、前がガンガンに飛ばすとすれば、前に行き過ぎないのはむしろプラスに働く可能性がありそう。19年かしわ記念2着時のように勝負どころの3コーナーから一気にスパートを開始すれば、そのまま粘り込む可能性は大いにあるのではないか。

3番手は心情的には応援したいカジノフォンテン

船橋では【6.0.0.1】で、同コースへの適性は言うまでもないが、今回は取りたい位置を取れるかがポイント。昨年の東京大賞典は外目2番手、今年の川崎記念は逃げで、両レースともに「スムーズな先行策」だった。今回は内に速い馬がいる上に外からワイドファラオ、インティが押し上げてくる展開。強引に前に行けば、外目2、3番手を確保できるかもしれないが、その保証はないだろう。それでも昨年の京成盃グランドマイラーズは内で揉まれる形でも結果を残したので、馬群に包まれる形でも力を発揮できるかもしれない。

ソリストサンダーは昨年の北海道シリーズでオープンクラスまで出世すると、武蔵野ステークスで2着に入り、重賞でも十分に戦える力を示した。前走フェブラリーステークスは相手が強かった面はあるとは言え、外目の枠から伸びない外を通らされており、着順から受ける印象ほど悪いレース内容ではなかった。今回は前述の通り、前が速くなりそうなので、立ち回り上手で末脚特化型の本馬の台頭があってもいい。

タイムフライヤーはキャラ的にソリストサンダーと同じく、立ち回りが上手い差し馬。実際にJRAではダート1700mで結果を残しており、トリッキーな船橋1600mへの適性も高いだろう。鞍上は地方のダートグレード5連勝中で、そもそも昨年のレディスプレリュードから馬券をハズしたのが一度のみというダートグレードの番人こと川田騎手(以下参照)。同騎手を確保できたのは大きな強みだ。

◆直近の川田騎手のダートグレード騎乗成績

サンライズノヴァは展開面での後押しはあるかもしれないが、近2走の大敗がやや気になるところ。昨年のかしわ記念では3着まで追い上げてきたが、今年は頭数が増える分、差し届かずに終わるシーンの方がイメージしやすい。ベストはワンターンコースだろう。

カフェファラオは今年のフェブラリーステークス覇者も、途中から単独3番手を確保し、ノーストレスで運べたのが大きかった。今回はごちゃっと揉まれる競馬になるはずで、典型的な一本調子のAmerican Pharoah産駒のキャラを考えても、力を出し切れずに馬群に沈む可能性は大いにあるのではないか。仮に馬券に絡むとしても、ハイリスクローリターンでしかない。

最後に常識的に厳しいかもしれないが、サルサディオーネ。前走マリーンカップは案外だったものの、時々強烈な二枚腰を発揮する馬。今回は後続のプレッシャーが厳しいかもしれないが、前崩れの展開でも逃げ馬だけ残るというケースは多々あるので、人気もないなら一枚押さえておきたい。

かしわ記念2021の印

◎⑤ミューチャリー
○⑩インティ
▲⑥カジノフォンテン
△⑪ソリストサンダー
△①タイムフライヤー
△⑫サンライズノヴァ
×③カフェファラオ
×②サルサディオーネ

4番ワークアンドラブ…内に徹底先行型・サルサディオーネがいる以上、逃げの手を打つのは難しいだろう。向上面で外からJRA勢に交わされて失速しているはず。

7番ドーヴァー…南関東移籍後の走りを見ると、ダート適性に疑問が残る。ここは参加するだけだろう。

8番ワイドファラオ…昨年のかしわ記念はスローペースの逃げを打ち、まんまと逃げ切ったが、今年はほかに行きたい馬がいる上、激しい消耗戦になりそう。決して逃げ一辺倒ではないものの、このメンバーでは能力でやや見劣る。

9番メイショウオオゼキ…時々、ダートグレードに参戦してくるが、ほぼ空気のような存在。1コーナーでほぼ離脱しているだろう。

かしわ記念2021の買い目

ここは◎ミューチャリーが好走して、相手が抜けるという事態は避けたいので、2列目はなるべく手広く流したいと思います。予想記事でも書きましたが、カフェファラオ、カジノフォンテンともに絶対的な信頼があるわけではないので、波乱に期待したいですね。

【参考買い目】

3連複:◎ー○▲△△(ソリストサンダー、タイムフライヤー)-○▲△△△××(18点)

馬連:◎ー○▲△△(ソリストサンダー、タイムフライヤー)(4点)

馬単:◎→○▲△△(ソリストサンダー、タイムフライヤー)(4点)

3連複で1列目にミューチャリー、2列目にインティ、カジノフォンテン、ソリストサンダー、タイムフライヤー、3列目に印を打った馬へ(ワイド4点でもOK)。本線は2列目がインティ、3列目がカフェファラオまで。インティは人気がそこまでありませんが、コース適性が高い上にレース運びもしやすそうなので、JRA勢の中では馬券的な妙味を考えても、一番買いだと見ています。あとは馬連&馬単でミューチャリーから2列目の4頭に流します。

かしわ記念2021の予想でした。