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ヒヤシンスステークス2017の予想考察です。

ヒヤシンスステークス2017の出走予定馬は、エピカリス、アディラート、モンサンレガーメ、フォギーナイト、シゲルコングなど。東京競馬場ダート1600mで行われる3歳限定のオープン特別です。

今週は重賞が4つと盛りだくさんですが、個人的に注目しているのはこのヒヤシンスステークス。昨年はゴールドドリーム、ストロングバローズ、ケイティブレイブ、ラニ、レガーロなど豪華な面々でしたが、今年もエピカリス、アディラート、モンサンレガーネがここで激突。いちファンとしてどんなレースになるのかワクワクしています。

JRAはホープフルステークスをG1にする前にこのレースをせめてG3くらいにするべきだと思いますが(そもそもJRAの2~3歳春のダート路線はもっと整備すべきですよね…)、実質的には重賞レベルになっているレースですので、過去の傾向を踏まえて注目馬を挙げていきましょう。

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ヒヤシンスステークス2017の予想のポイント

その1.差し、追い込みが届きやすい

まずは過去5年のヒヤシンスステークスの3着以内馬を見ていきましょう(以下参照)。

◆ヒヤシンスステークスの3着以内馬(過去5年)

ざっと見て気づくのは毎年、淀みのないペースで流れて差し、追い込みが決まっていること。過去5年の前後半の800mを見ると、

16年46.7-48.7(上り35.8秒)
15年47.7-49.4(上り36.8秒)
14年47.1-50.4(上り37.9秒)
13年45.7-50.9(上り38.3秒)
12年48.0-50.7(上り37.5秒)

で明らかに前傾ラップになっています。なぜ毎年、前傾ラップになっているのかの理由は簡単。JRAの番組的に1、2月の3歳ダートのオープン特別はこのヒヤシンスステークスしかありません。つまり早々と500万下を勝ち上がった馬はこのレースを目指すのが当然の流れで、中距離路線からはもちろん短距離路線からの参戦もあるため、ペースが基本的に緩むことはないのです。

ゆえに差し、追い込みが決まりやすいのがこのレースの最大のポイント(上り最速馬は【2.2.1.0】)。過去2年のゴールデンバローズ、ゴールドドリームのように多少不器用でも、追われてから味のある馬を狙うのが良さそうです。先行馬ではコパノリッキー、ケイティブレイブなどでも敗れているので、いくら能力が高くても割り引いて考える必要があります。

2.スタミナが問われるレース

「差し、追い込みが届きやすい」と似ていることですが、このレースはタフなレースになるので、スピードよりもスタミナが問われがち。過去5年の出走馬の前走距離別成績を見ると、距離延長組(今回延長)、同距離組は明らかにいまひとつの成績に終わっています(以下参照)。

◆ヒヤシンスステークスの前走距離別成績(過去5年)

ご覧の通り、距離短縮組(今回短縮)の成績がダントツで抜けています。

距離延長組で好走したのは、12年2着ゲンテン(前走京都ダート1400m)、13年3着コパノリッキー(前走東京ダート1400m)のみ。ゲンテンは2歳時にデイリー杯2歳ステークス3着があり、コパノリッキーは未勝利勝ちが中山ダート1800m。2頭ともにマイル以上のレースで好走したことがありました。

同距離組で好走したのは、12年3着メイスンキャプテン、13年1着チャーリーブレイブ、15年1着ゴールデンバローズで、3頭はすべて前走が東京ダート1600mでした。

ヒヤシンスステークス2017の予想オッズ

予想オッズも書いていきます。

なお予想オッズはnetkeibaのではなく、独自で考えたものです。

馬名 オッズ
エピカリス 2.4
アディラート 4.7
モンサンレガーメ 5.2
フォギーナイト 9.3
ハイパーノヴァ 12.9
リヴェルディ 14.8
シゲルコング 28.4
ブルベアバブーン 30.6
キャプテンキング 32.1
スターペスマリア 58.9

1番人気はエピカリスで堅いでしょう。デビュー以降、破竹の3連勝。メイショウナルトの半弟というのが信じられませんが、ちょっと久々に出たダートの大物感のある馬。北海道2歳優駿はJRAのメンバーレベルが低すぎましたが、プラタナス賞ではシゲルコングに完勝していますし、普通に1番人気に推されるのではないでしょうか。

2番人気はやや離れてアディラートか。ルーラーシップはどうもダート色の強い種牡馬で、この馬はダートに変わった途端、別馬のように2連勝。はこべら賞はこの馬についていった馬が軒並み失速していましたし、2着馬と3馬身差とはいえ、それ以上に能力差を感じさせる一戦でした。この馬も大物感がありますし、単勝4倍台後半と見ています。

3番人気はモンサンレガーメ。エピカリス、アディラートのような派手さはないものの、デビューしてから無傷の2連勝。おそらく玄人層には結構好かれるはずで、アディラートとそこまで差のないオッズになるかもしれません。単勝は5倍台前半ではないでしょうか。

以下、ムーア騎手騎乗のフォギーナイト、2連勝中のハイパーノヴァとリヴェルディ、シゲルコング、ブルベアバブーン、キャプテンキング、スターペスマリアと続きそうです。

ヒヤシンスステークス2017のイチオシ馬は…

今年のヒヤシンスステークスは、エピカリス、アディラート、モンサンレガーメの3強ムードになりそう。しかし、競馬は「3強は3強で決まらない」ことが多いですし、少なくても3頭のうち2頭はここで初めて負けるわけで、こういう時は意外とあっさり負けるケースが少なくありません。

現時点での注目馬を挙げておくと、

キャプテンキング

です。最近、考えていることの1つに「ダートには絶対的差し馬と相対的差し馬がいる」というのがあるのですが(これはサイトかメルマガで近々書く予定です)、この馬はいわゆる相対的差し馬。そして相対的差し馬というのは、人気になりにくい傾向があります。この馬もまさにそういった感じで、ダートに変わって以降の人気と着順を見ると、

前走  3番人気1着
2走前 8番人気2着
3走前 14番人気3着
4走前 3番人気3着
5走前 2番人気2着
6走前 4番人気1着

とすべて人気と同等かそれ以上に好走。3強のうち1頭、もしくは2頭が崩れた時に差してくるのは、無敗のリヴェルディやフォギーナイトではなく、自分の脚をきっちりと使える本馬なのではないでしょうか。

以上、ヒヤシンスステークス2017の予想考察でした。