(@h_r_p_studio さんの写真。)
弥生賞2017の予想考察です。
弥生賞2017の出走予定馬は、カデナ、コマノインパルス、ブレスジャーニー、ダイワキャグニーなど。中山競馬場芝2000mで行われるG2戦。1~3着馬に皐月賞への優先出走権が与えらえるトライアルレースです。例年、弥生賞ってもっとワクワクするのですが、今年はなんだかテンションが上がらないメンバーですね(苦笑)
先週の結果報告です。重賞は…
●アーリントンカップ
1着○ペルシアンナイト(1番人気)
2着△レッドアンシェル(6番人気)
3着△ディバインコード(3番人気)
8着◎ミラアイトーン(2番人気)
●中山記念
1着△ネオリアリズム(3番人気)
2着サクラアンプルール(8番人気)
3着ロゴタイプ(7番人気)
8着◎リアルスティール(2番人気)
●阪急杯
1着トーキングドラム(7番人気)
2着ヒルノデイバロー(4番人気)
3着ナガラオリオン(12番人気)
8着◎シュウジ(1番人気)
という結果でした。
アーリントンカップは当てたかったレースですが、中山記念と阪急杯に関しては完全にお手上げ。リアルスティールもアンビシャスもシュウジもロサギガンティアもぶっ飛ぶとはさすがに思いませんでした(苦笑)
3月は重賞もたくさん増えますし、相性のいい月でもあるので、平場も含めて1、2月のうっ憤を晴らします。
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弥生賞2017の予想のポイント
その1.皐月賞に直結しないレース
弥生賞といえば、皐月賞の最重要ステップレースだったのも今は昔。近年は明らかに弥生賞と皐月賞の関連性が薄まっており、過去5年における皐月賞の前走弥生賞組は【0.3.1.18】(勝率0.0%、連対率13.6%、複勝率18.2%、単回収率0%、複回収率27%)という低迷ぶりです。
昨年は弥生賞1~3着馬が皐月賞でも上位人気に推されましたが、マカヒキが3番人気2着、エアスピネルが4番人気5着、リオンディーズが2番人気5着(4位入線後、5着に降着)でした。2年前は弥生賞馬のサトノクラウンが皐月賞で1番人気に推されながらコロッと6着に敗れており、まずこの弥生賞というレースは「皐月賞にあまり直結しなくなった」と捉えていいでしょう。
その2.過去5年で3連複万馬券が3本と波乱含み
「弥生賞は皐月賞に直結しなくなった」と書きましたが、それは皐月賞へのローテションが多様化したのが原因。以前であれば、弥生賞→皐月賞というローテーションは王道でしたが、近年は共同通信杯→皐月賞というローテーションを取る陣営が増えたり、以前よりも有力馬がステップレースで分散するようになりました。
そのためか近年の弥生賞は波乱含み。過去5年の結果を見ていただければ分かりますが、5年のうち3年で3連複万馬券の決着になっています(以下参照)。
12年は9番人気コスモオオゾラ→3番人気トリップ→5番人気アーデントで決着して3連複143.8倍。翌13年はさらに荒れて6番人気カミノタサハラ→10番人気ミヤジタイガ→3番人気コディーノで入り、3連複343.1倍。そして15年は2番人気サトノクラウン→4番人気ブライトエンブレム→10番人気タガノエスプレッソで決まり、3連複410.5倍の高配当でした。
「少頭数だからこそ荒れる」とはよく言われますが、この弥生賞はまさに少頭数ゆえ人気が偏るところ、平気で1、2番人気が吹っ飛び、伏兵が激走して高配当が出ています。
その3.平均ペースからの持久力戦
過去5年の前後半の1000mと上りを書き出してみると、
16年59.5-60.4(上り35.1)
15年61.3-60.5(上り36.4)
14年61.2-60.2(上り36.4)
13年61.6-59.4(上り35.2)
12年63.1-60.8(上り35.4)
といった感じ。
12年を除けば、前後半でそこまでのギャップはなく、バランスの取れたラップを刻む傾向。上りは35~36秒台に収まっており、持久力が問われていることが分かります。
最後まで加速ラップを踏んでいたのはメンバーレベルが高すぎた昨年のみ。例年はラスト1ハロンが12秒台になりますし、最後の急坂でどれだけバテずに伸びてこれるかがカギ。昨年のマカヒキのように瞬発力だけで一気に飲み込むみたいなレースにはなりません。
弥生賞2017の予想オッズ
予想オッズも書いていきます。
なお予想オッズはnetkeibaのではなく、独自で考えたものです。
人気 | 馬名 | 単勝オッズ |
---|---|---|
1 | カデナ | 2.6 |
2 | ブレスジャーニー | 3.7 |
3 | コマノインパルス | 5.6 |
4 | ダイワキャグニー | 7.4 |
5 | グローブシアター | 13.3 |
6 | ダンビュライト | 16.1 |
7 | サトノマックス | 17.0 |
8 | マイスタイル | 17.6 |
9 | バリングラ | 28.1 |
10 | ベストアプローチ | 45.1 |
1番人気はカデナでしょう。「連対率100%で戦績に傷がない」、「ディープインパクト産駒」、「ハイレベルな百日草特別で2着」と人気を集める要素がそろっている感じ。前走京都2歳ステークスも着差以上に強い競馬でしたし、皐月賞の有力候補として、やや抜けた支持を集めるのではないでしょうか。単勝は2倍台後半と見ています。
2番人気はブレスジャーニー。ここまで目下3連勝。東京スポーツ杯2歳ステークスで下したスワーヴリチャードが共同通信杯を制したので、本馬の評価もうなぎ上り。それでもバトルプラン産駒という地味な要素はあるので、単勝はカデナからやや離れた3倍台後半くらいでしょうか。
3番人気はコマノインパルス。葉牡丹賞ではレイデオロに完敗しましたが、そのレイデオロ不在の京成杯を勝利。中山芝2000mで重賞勝ちがあるという点は素直に評価されそうで、単勝は5倍台後半くらいな気がします。
続くのはダイワキャグニーか。新馬→500万下と2連勝中。この時期の3歳限定重賞だと無敗馬は過剰に人気を集める傾向がありますし、上位3頭とそこまで差のないオッズになりそう。単勝10倍は決まるはずで、いかにも玄人受けしそうな点を考えても、7倍台前半くらいまでいく気がします。
オッズはカデナ、ブレスジャーニー、コマノインパルス、ダイワキャグニーの4頭がやや抜けて、そのあとにグローブシアター、ダンビュライト、サトノマックス、マイスタイルらが続く感じになる気がします。
弥生賞2017のイチオシ馬は…
今年の弥生賞はもう本命馬が決まっています(笑)
というのも皐月賞、日本ダービーともにこの馬が持っていくのでは?(勝つかはともかく出走すれば、上位争いできる力はありそうです)と現時点で思っているからです。その馬の名前は、
ダイワキャグニー
です。
もうこの馬はセントポーリア賞で書いたことがすべて。当時、メルマガで配信した文を掲載しておきます(以下参照)。
≪東京9レース セントポーリア賞 勝負度C(自信度★★★☆☆ 妙味度★★★☆☆)≫
◎⑩ダイワキャグニー(6番人気1着)
○⑧ベストアプローチ
▲③ソーグリッタリン
△④エトルディーニュ(7番人気2着)
△②ジュンヴァリアス(5番人気3着)
△⑤バルデス
×⑨コロナシオン
×⑦キセキ2年前にはドゥラメンテが勝利した注目のレース。今年もブエナビスタの仔・コロナシオン、キズナを彷彿とさせる名前のキセキ、ディアデラノビアの仔・バルデスなどの注目馬が集まり、クラシックに向けて目が離せない一戦になりそう。人気はコロナシオンとキセキで分け合いそうだが、前者は黄菊賞を見ても「普通に弱い馬」の可能性があり、後者のキセキに関しても新馬は相手関係に相当恵まれており、「強く見えただけ」の可能性がかなりある。この2頭に関しては少し疑ってみたほうがいいだろう。
ここはダイワキャグニーがクラシック有力馬として名乗りを上げるレースになると見た。新馬は着差がつかなかったので地味な印象を受けるが、完全に2着パルフェクォーツの勝ちパターンだったところを差し切っており、着差以上に奥の深さを感じさせる走りだった。走破時計も非常に優秀で、ウインブライトの未勝利やソウルスターリングのアイビーステークスと比較しても、全く遜色ないものだった(以下参照)。
11/12 ウインブライトの未勝利(タイムランクB、馬場差±0)
12.9-11.7-12.4-12.1-12.5-12.5-11.5-11.5-12.1(前半1000m通過61.6秒、上り35.1秒、走破時計1分49秒2)11/6 ダイワキャグニーの新馬(タイムランクB、馬場差-0.5)
13.0-11.3-12.0-12.3-13.0-12.7-11.7-11.6-11.5(前半1000m通過61.6秒、上り34.8秒、走破時計1分49秒1)10/22 ソウルスターリングのアイビーステークス(タイムランクD、馬場差-0.4)
12.7-12.0-12.2-12.5-12.6-12.6-11.6-11.2-11.5(前半1000通過62.0秒、上り34.3秒、走破時計1分48秒9)単純に走破時計だけ見ても、ウインブライト、ソウルスターリングとほぼ互角で、それも新馬で出した時計だけに価値がある。しかも11.7-11.6-11.5と加速ラップの中、差し切っており、時計はまだまだ詰まるだろう。ウインブライト、ソウルスターリングに匹敵するかそれ以上の能力がありそうなので、勝ちに行く競馬に徹してくれれば(おそらくポテンシャル型なのでヨーイドンの勝負になると分が悪くなりそう)、結果は自ずとついてくるのではないか。
セントポーリア賞はご存のように正攻法の競馬で抜け出して完勝。
どうもキタサンブラックとキャラが被る面があり、テンよし、中よし、終いよしで欠点があまりありません。この手のレースセンスが高すぎる馬は中山より東京のほうが良かったりするのですが、中山替わりがマイナスになることはないはず。なにより能力は相当のものがあると思っているので、ここは通過してもらわないと困ります。直線は逃げるダイワキャグニー、追うカデナという構図になるのではないでしょうか。オッズ次第では結構勝負したいレースです。
以上、弥生賞2017の予想考察でした。