今回は令和に語り継ぎたい平成の名レース、ベスト5をご紹介します。

昭和に生まれ、平成から競馬を見始めて約23年。

平成初期こそリアルタイムで見れていませんが、平成8年以降(グラスワンダー、スペシャルウィーク、エルコンドルパサーらが3歳の年)は欠かさず見て来ました。

何をもって名レースというかは人それぞれですが、あくまでも私的に思い出に残っている、印象に残っているレースを取り上げます。

テレビで見たのもあれば、現地で観戦したのもあり。レースを見返さなくても目をつぶれば、自然と映像が頭に浮かぶレースばかりです。ランキング形式で5位→1位とご紹介していきましょう!

5位.平成29年中山大障害(オジュウチョウサンvsアップトゥデイト)

記憶に新しい平成29年の中山大障害。

アップトゥデイトが肉を切らせて骨を断つ大逃げを打ち、それをオジュウチョウサンが追いかける展開。

事実上の2頭立てのマッチレース。私が見てきた障害戦の中で最も印象に残るレースでした(カラジの中山グランドジャンプ3連覇も印象に残っていますが)。

4位.平成19年日本ダービー(ウオッカ)

平成19年、桜花賞2着から巻き返しを果たしたウオッカの日本ダービー。

ウオッカの名勝負といえば、世間的には平成20年の天皇賞(秋)かもしれませんが(ダイワスカーレット、ディープスカイと接戦を演じたレース)、現地観戦かつ本命に推していたという意味でこの日本ダービーの方が強く印象に残っています。

日本ダービーでは桜花賞の敗戦だけで桜花賞以前に自分が下したジャッジ(日本ダービーを勝てる)を簡単に覆していいのか自問自答し、当初の自分の中でのウオッカに対する評価を最後まで貫いたことが結果として功を奏しました。わずか1戦だけで馬に対する評価をコロコロと変えない。このレースからはそういうことも教わりました。

3位.平成15年有馬記念(シンボリクリスエス)

平成15年、シンボリクリスエスにとって引退レースとなった有馬記念。

前年の有馬記念では宿敵タップダンスシチーをマークし、ゴール前で差し切るお行儀のいい競馬でしたが、翌年のラストランではそのライバルを4コーナーで交わし去り、直線はシンボリクリスエスの独壇場に。

ただただ強いの一言で、本物の強さを見た気がします。勝ち時計2分30秒5もレースレコードでした(翌年にゼンノロブロイがそのレコードを破りますが、どちらが強い競馬だったかは明白だったかと思います)。

父はKris S.。まさにロベルト系爆発といった感じのレースでした。シンボリクリスエス、好きでしたね。藤沢厩舎、全盛期時代も懐かしいです。

2位.平成13年ジャパンカップダート(クロフネ)

平成13年、創設2年目の衝撃のジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)。

レースは中団に構えたクロフネが向上面からロングスパートを打ち、4コーナーでまさかの先頭へ。そこから後続とのリードをさらに広げ、文字通りのワンサイドゲーム。

とんでもない馬が現れたと同時に、翌年のドバイワールドカップを本当に勝てるのではないか?と思えた瞬間でした。その後はご存知の通り故障を発症し、無念の引退。ドバイ遠征は夢になりました。

青島アナの「強過ぎる、強過ぎる」という言葉がすべてを物語っています。

その後、ホッコータルマエ、ヴァーミリアン、カネヒキリ、コパノリッキーなど数々のダートのトップホースが誕生しましたが、やはりクロフネの強さが強烈に印象に残っています。

1位.平成11年有馬記念(グラスワンダーvsスペシャルウィーク)

平成11年、90年代最後の有馬記念で生まれた名勝負。

いま振り返ると、レースの中身はスローペースのラスト2ハロン勝負なのですが(ラスト3ハロンが12.4-11.0-11.9)、オグリキャップの引退レースもそうだと思いますが、スローペース=凡戦には全くならず、むしろあのスローペースでも最後の最後にグラスワンダーとスペシャルウィークが並んで外から伸びてきたことが「強い馬は強い」ことを印象付けました。

「やっぱり最後は2頭だった」

実況のゴール後の言葉も頭に強く焼き付いています。

ちなみにこの年の私の本命はツルマルツヨシでした。

番外編.平成18年帝王賞(アジュディミツオーvsカネヒキリ)

最後に平成で最も印象に残っている地方ダートグレード競走。

逃げるアジュディミツオー&ウチパク、追うカネヒキリ&武豊の一騎打ちになった平成18年帝王賞。

レース後にクイーンの「We Are The Champions」が流れて、「いいレースを見たなあ」とつぐつぐ思った記憶があります。

この時のウチパクは本当に輝いていましたね。その後、戸崎時代がやってきますが、個人的にはいかにも地方騎手らしい内田騎手の方が好きでした。

あとはエスプリシーズの川崎記念も現地で観ていて馬券も当たって非常に記憶に残っています。南関東限定重賞だと、平成19年の羽田盃(トップサバトン、アンパサンド、フリオーソの3頭による熾烈な追い比べ)が一番好きです(映像がなかった)。